北の血


今思うと父はとても不器用だけど

優しい人だったと思う。


私のバンドGenius P.J’sは

横浜のvalowsというバンドと共に

北海道ツアーに行ってきた。

父の出身は北海道の室蘭という所で

幼少期に行って以来だった。


今回のツアーは
ドラムの祢津くん

エレクトリックバイオリンの百瀬さんを

メンバーに迎えた編成だった。


久々に共にライブをする百瀬さんも

とても楽しそうに時間を過ごしているのが

伝わっておれも嬉しかった。


移動やご飯を食べてる時
もずっとみんなで話していて

それがライブの良いグルーヴに
なっているのも感じていた。


美味しいお寿司を食べて一緒に感動したり

とある事があり泣いてしまった姿も

見せてしまったが(下らない内容)

それくらい自分はメンバーに心を開いていた
。

このツアーはvalows
ame full orchestraの飯濱さんを
始め
多くの方々の力を貸して頂いた。


札幌の方々は本当に優しく

沢山の方々がGenius P.J’sを
色々な所に
繋いでくれようとしてくれた。

それが本当に嬉しかった。


そしてふと父の事を思い出した。


父は表現が下手で
伝えたい事を
いつもひねくれた
やり方でアウトプットしていた。

意図が組めず喧嘩もよくしていた。


でも自分も大人になり
あれが
自分や家族に対する彼の
優しさなんだってわかった。

自分は父から受け継いだ

北の血を持っていると思う。


今回北海道の方々に沢山貰った
優しさを
今度はみんなに届けていきたい。


教えてくれたこと

私は貴方が作った物にまだ助けられている。

元々そんなに飛行機の移動は
多くない方だった。
そもそも家族旅行の記憶も
殆ど無い。

そのせいか修学旅行もとても苦手で
みんなでお風呂に入ったり寝るのが
凄く嫌だった。

しかしこの歳になり
旅もいうものが好きになり
その先に大切な仲間も出来た。

明日の大阪でのDJの為
今回は飛行機で向かう事にした。
いつもは新幹線なのだが
ここ最近の悶々の気分を変える為
飛行機にした。
 
話は少し変わり
中学生の頃、田舎に住む音楽ファンの
私は音楽の情報に飢えていた。

当時はネットもなく
音楽情報の収入源は
雑誌とテレビ番組だけだった。

雑誌でバンドの情報は得るものの
音が全くわからない。
CD屋さんも近くに無く
視聴も気軽に出来る環境では無かったので
CDを買うのは博打だった。
し、よくその博打に負けていた。

当時はテレビ欄で音楽と関係するものを
毎朝チェックし全てビデオに録画していた。
過言では無くやっていた。

その番組の一つに私は
大変衝撃を受けた。
その番組はレギュラーでは無く
夜中にやっていた面白要素が強い、
というかバカなバンドを集めた番組だった。

が、その番組に出るバンドは
田舎では到底見る事の出来ない
クレイジーなものばかりで
多分変なもの好きな私の心は奪われた。

多分その一年で300回位その番組を
見返した。
その番組に出ていた猛毒というバンドの
CDを買いに2時間以上かけて
池袋のタワーレコードに一人で買いに
行ったりもした。

兎も角人生を変えられた番組だった。
音楽を始めたきっかけのひとつには
間違いなくなっている。

私はあるきっかけでその番組を
作った方を知り新宿ロフトで見つけた。

見つけた瞬間
この想いを伝えないと死んでしまうと思い
トイレに入って行く彼を中まで追いかけた。

トイレの中で
“おれ貴方の作った番組のファンなんです!”
と言われた彼は、なんだこの変な奴って
きっと思ったに違いない。

その後私の話をきちんと聞いてくれて
とても幸せだった。

あの番組のお陰で(せいで)
今音楽をやっています。と伝えたら
“大袈裟な”と彼は笑っていた。
でも全然大袈裟じゃないって今も思ってる。
 
話は戻りそろそろ
飛行機の搭乗の時間になった。

私はビビリなので乗る前いつも
この飛行機が落ちて死んだらどうしよう
と思ってしまう。

でも今はまだ死ぬ訳には
いかないと思った。

 
私は今とても大切な曲を作っている。
 

いつか自分が死んで自分の大切な人を
助けたいのにそれが出来ない時

大丈夫。応援してる。頑張れ。
という気持ちをこの曲に詰めて送りたい。
その曲で少しでも助けられたと。
 
私が出来る事はそれぐらいだと思った。

でもそれが自分が音楽をしている理由だと
今更ながら気がついた。

それに気づかせてくれて
本当にありがとうと感じた。
 
自分が今も大切にしている番組があるように
自分の曲が、それは烏滸がましいが
誰かを支えられたらと心から思う。
 
だからこの飛行機が
大阪まで無事に墜落しないで
到着することを願っている。

旅をするという事

台湾に向かう空港行きのバスで
偶然ジェフに会った。

ジェフに写真を撮って貰い初めてから
の付き合いはもう何年になるんだろう

やたらいきなり忙しいメールを
送ってくる台湾のFES
“spring scream”に
Genius P.J’sで出演の為
私達は台湾への旅に出かけた。

英語も中国語も出来ない中で
台湾のかなり北から、会場のある
最南端まで乗り換えの多いこの旅は
不安であった。

しかし各地の台湾人の方々に
とても優しくして貰い
大きいトラブルも無く順調に進んでいた。

だが一つ大きな問題を抱えていた。

サポートドラムの祢津くんを
加えた3人でのライブだったのにも
関わらず、自分達のステージが
ドラムが無い疑いが浮上したのだ。

先発している友達のバンドに
確認をした所、やはりステージには
ドラムが無いと。

言葉が上手く話せない中このピンチを
自分は打開出来るのだろうか。。

移動中の数時間色々と関係者に
連絡をしていたが状況は変わらなかった。

出発から12時間。
ホテルがある高雄に到着する時、
先発していた友達のバンド
“リビドーと悪魔”の平くんから
電話があった。

“主催とコンタクトがとれたよ!
後からドラムが必要なのに気づいて
ステージ変更したよって言ってたよ”と。

身体と心の緊張が一気にとけて
ふにゃふにゃになったのを今も覚えてる。
(平くん、そして関係者の方々本当にありがとうございました。)

翌日さらにバスで3時間ほど南下し
私達は台湾最南端の会場に到着した。

気づけば遠くに来たもんだと思った。

会場でもmement森、ZARIGANI$や
台湾のお客さんと沢山話し
良い時間を過ごせた。
初めての台湾ライブなので
お客さんいないかもと思っていたのだが、
ステージ前に多くのお客さんに
集まってもらえた。

chamois,祢津くんとの3人で出来るライブと、
台湾のお客さんに見て貰える幸せを深く感じ
ライブをする事が出来た。
そして日本語のラップと音が
伝わっているのを見てくれてる方々の
表情とリアクションで感じた。

ライブが終わった後も
沢山の方々にCDが欲しいと言って貰えたり
感想を熱く伝えくれて本当に嬉しかった。

その中でも
一つ印象的だった事があった。
会場がどうやら禁煙だったようなのだが、
わからず吸ってしまい警察に
色々されている女の子達がいた。
もちろんショックを受けている
様子がまざまざとわかった。

その子達がライブを見てくれて
“ライブを見て感動して涙が出そうだった。
今日来てよかった”と。
その言葉に誰より力を貰えたのは
自分だった。

テキーラを呑みすぎて
若干二日酔いの日本への帰り道。

自分は移動距離の長いこの旅より遠い所まで
音楽で来てしまったんだなって思った。
音楽との旅を続けてる今、
おれはこの先何時まで出来るんだろうと
考えている。
もしかしたらアーティストとしての
死は近づいてるのかもしれない。
と思ってしまう日も正直ある。

そんな時ふと思うのが
一度だけ音楽を辞めてしまうかもと
相談した時にジェフが言った

“クロダが幸せになるんだったら何だって
大丈夫だよ”って一言だった。

音楽であの日死ななかったから、
自分の音楽は昨日のあの子の幸せに
少しはなれたのかなと思った。

もう少し自分の音楽の旅は
続きそうである。

11月ライブスケジュール

11月〜12月にかけて
4バンド、10本のライブが決まっております。
全く違うテイストのライブ、
是非お越し下さい。

<Genius P.J’s live>
2013年11月10日(日)
立川BABEL

“我x我vol.23″
OPEN 17:00 / START 17:30
ADV 2000 / DOOR 2500 (+1D)

<act>
・反好旗
・Hopeless Raven
・FIREBIRDGASS
・セプテンバーミー
・militarysniperpinfall
・Hi-Gi

(info)

http://www.babel-rocktower.net/

2013年11月22(金)
横浜GALAXY

“2nd Anniversary Special”
OPEN/START 18:00/18:30
ADV/DOOR 2500/3000(+1drink)

<act>
・chikyunokiki
・nego
・tomy wealth

(info)

http://www.yokohama-galaxy.com/Schedule.html

<The Randolf live>

2013年11月5日(火)
下北沢BASEMENT BAR

”SHIMOKITA KITCHEN”
OPEN 18:30 / START 19:00
ADV 2000 / DOOR 2500 (+1D)

<act>
・Cool Crew Par
・カメレオンズ3
・五十嵐壮之介 with Special Session

(info)

http://www.toos.co.jp/basementbar/b_main.html

2013年11月9日(土)
下北沢THREE&下北沢BASEMENT BAR

“TOKYO BOREDOM#10″
時間 : OPEN / START : 24:00
料金 : ¥1,500 (+1Drink)

<act>
・トリプルファイヤー
・EXTRUDERS
・柴田聡子
・空間現代
・BOMBORI
・Trespass(神戸)
・DJ MEMAI vs bonstar
・DOTAMA×ハハノシキュウ
・MILK(名古屋)
・道産子アナルX
・FIREBIRDGASS

(info)

http://ototoy.jp/news/74289

2013年11月13日(水)
下北沢GARDEN
”北沢爆音祭 其の参”

OPEN/START 18:00/18:30
ADV/DOOR 2500/3000(+1drink)

<act>
・緋と陽
・bronbaba
・秘密ロッカー

(info)

http://www.gar-den.in/pc/plist.php?m=201311

<あなるちゃんとクロダセイイチ live>
2013年11月18日(月)
渋谷ラストワルツ

”BLUE MONDAY”
OPEN/START 19:00/19:30
料金 : ¥1800+drink order

<act>
・MACHEE DEF & KO-ney
・ツージーズ
・てあしくちびる

OPENING ACT
・猫道(猫道一家)+中島知也

(info)

http://lastwaltz.info/date/2013/11/

チケットご予約はこちらから
info@humanexperimentrecords.com